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鰊(にしん)

にしん


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鰊(にしん)


【語源】
身が二つに割れるから二身と言う説。また、卵(数の子)が多い事から「妊娠魚」からきているとか、色々な説があります。また「鯡」とも書き、ニシンは魚に非ず(あらず)海の米なり、と言われ、中国でもこの字が使われます。これは、松前藩がニシンを重要な食糧とみなしたことからきています。そして「春告魚」と書いてニシンと読む事もあります。同じ字で「メバル」とも読みます・・。ややこしいですね。


【旬】
春を告げるのがニシンの群来で、その昔、3?5月の北海道周辺はニシンが産卵の為に沿岸へ押し寄せました。この時期がニシン漁の本番で「江差の五月は江戸にもない、出船入り船三千隻」と唄われました。そのニシンも今や、ほとんど来なくなってしまいました。小樽近くに「銭函」と言う漁港があり、そこの漁師さんの家には千両箱があった・・と言われるほど、昔はニシンがよく獲れ、数の子で儲かったとか・・。地名の銭函もこの事からきています。ニシンの旬は春です。


【うんちく】
大正時代が最盛期で70?80万トン。昭和30年に突然、地元の人が「群来」と呼んできた現象が途切れ、姿を消した幻の大衆魚です。北海道の風蓮湖などの湖沼ニシンや沿岸型ニシンを中心に、この数年では1?2千トン程度しかあがっていません。

96年6月に北海道厚田村の海へ、ニシンの稚魚10万匹が放流されました。かつて日本海に押し寄せたニシンを呼び戻そうと、北海道水産部が6年計画で始めた事業ですが、その効果は今のところ見られていません。北海道の昔話で、面白いのがあります。鰊とウグイが競争をし、負けたニシンは悔しがってウグイを矢で射ました。怒ったウグイがその矢を拾って、射返したところ、これが見事、ニシンの頭に当たり、それからニシンの頭に骨が多くなったとか。

【鰊と日本国】
大正から昭和にかけて、日本の食を支えた大衆魚でしたが、今や漁獲量が激減し、高級魚の仲間入りをしそうな勢いです。また、ニシンは食に留まらず、日本を支えた魚でもあるのです。明治の勃興期、生糸輸出により近代への道を走り出していた日本は、日清・日露戦争を戦い抜く戦費を生糸が稼ぎました。生糸⇒カイコ⇒桑の生育に鰊の肥料が欠かせなかったのです。またニシン油は石鹸の材料、グリセリンや火薬の材料として利用され、まさに鰊によって日本の明治時代は支えられたのです。


【ブランド・産地】
ニシンについては特にブランド化されていません。主な産地は日本近海では北海道西岸、樺太周辺です。しかし、ニシンの子数の子はブランド化に近い良品があります。数の子には太平洋産(ブリストル)と大西洋産(イースト)の2種類があります。

ブリストルは産卵場所が海藻である為、卵に粘着力があり弾力があります。イーストは砂場、岩場に産卵する為、ブリストルに比べ、歯ごたえが劣ると言われています。数の子で最も美味しいとされているものがカナダ産の少し小ぶりのもの、次いで、アメリカ産(アラスカ産)、北海道産、ロシア産、ノルウェー産、オランダ産と続きます。


【産地ならではの漁師料理】
鮮度の良いものは刺身や寿司でも美味しいです。また、ニシンは塩焼き、煮つけなどでも美味しいですが、醍醐味は身欠ニシンを使った料理でしょう。硬く干したものと、半生に干した物の2種類がありますが、お勧めは硬干しの上乾(じょうかん)と呼ばれるもの。上乾を米のとぎ汁で戻し、ナスと甘辛く煮る「にしんなす」は最高です。


【栄養と効果・健康】
青魚の特徴であるDHA、EPAなどの不飽和脂肪酸を多く含んでいます。また、ビタミンではA・E・Dを多く含んでおり、健康食材と言えるでしょう。動脈硬化や心臓病の予防になる食材です。また、干したものは更に栄養素が凝縮されている為お勧め・・。干し物の割には塩分も控えめなので高血圧の方でも安心です。数の子はコレステロールが高めなので注意が必要です。しかし、たんぱく質、ミネラル類は、豊富に含んでいます。痛し痒しですね。



予告

次号は、めばるです。お楽しみに!!




プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】わくわく!



マグロ君もびっくり!本物がそろってます。わくわく!

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【2008/03/13 12:00 】 | 春に美味しい魚 | コメント(1) | トラックバック(0) | page top↑
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